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板垣 正文; C.A.Brebbia*
Boundary Elem. Abstr. Newsl., 3(2), p.67 - 70, 1992/03
中性子源反復計算を多重相反境界要素法を用いて試みた。この方法の利点は、問題とする領域の内部をメッシュ分割する必要がなく、境界のみを離散化して境界要素を定義するのみで良いことである。また、不規則な幾何形状を容易に扱えることも利点であり、将来の炉物理解析の自由度を格段に高める潜在的可能性を有している。解析解が得られている簡単な2次元1領域問題を例題として、中性子源反復の進行によって実効増倍率がどのように収束していくかを調べた。反復過程の早い時期に実効増倍率は真値に極めて近づくが、その後、徐々に真値より離れていく現象がみられた。これは、第m回の反復において最高(m-1)次の高次基本解が使われており、まるめの誤差が蓄積したためと考えられる。まるめ誤差の蓄積は、ある条件式に数値をあてはめた時に1を超えた場合に顕著となることが明らかとなった。